研究概要
私は原子核物理に基づく核データの高精度化に関する研究を専門としています。特にGXI研究として、革新炉の一つであり実用化が期待される塩化物溶融塩高速炉の安全な設計に資する核データ研究に取り組んでいます。塩化物溶融塩炉は高い安全性を保ちながらTRU削減を実現できると期待されていますが、その炉心設計の安全性を保証するためには、関連する核反応について従来よりも更に高精度な核データの取得が急務となっています。この課題に対して、従来取りこぼされていたような物理量の間の関わりを考慮した高度な不確かさ評価の実施や、塩化物溶融塩炉設計に関する高精度核データ取得のための実験デザインのMCNP等を用いた研究を進めています。