ミッション・組織概要

政府方針である2050年カーボンニュートラル(CN)実現のためにはグリーントランスフォーメーション(GX、緑転、CN化に応じた産業及び社会の構造の変化)が必須です。GX社会を先導(Initiation)する研究活動の推進とスタートアップの強化、産業、社会連携の実質化を進めるために、本事業GXイニシアティブ(Tokyo Tech GXI)が構想され、令和4年度文部科学省教育研究組織改革分(組織整備)事業として活動を展開して参ります。
Tokyo Tech GXIは、東京工業大学 科学技術創成研究院 ゼロカーボンエネルギー研究所に本部を置き、科学技術創成研究院を中心に事業展開します。Tokyo Tech GXIでは、GX(グリーントランスフォーメーション)研究のため研究所、学院、センター、ユニットに帰属している約400名にのぼるエネルギー研究関連教員と、本学先進エネルギー国際研究センター(AES)から継承したエネルギー関連企業約50社プラットホームを連携しております。また、Tokyo Tech GXIでは、研究・産学連携本部等の支援を受け、産学連携型の研究支援組織を構築し、課題解決の推進・加速を進めております。図1の通り東工大全学をあげてGX研究を支えます。
GXの社会導入には、従来の産業、社会構造の大きなパラダイム変換が求められます。GX技術の社会の受入れのための産学官・地域・市民との連携、また経済学、社会学からの多角的な視点を取り込みGX研究の知の拠点化、新たな学術の創成を目ざします。 各ステークホルダーと協力することで、CN実現に向けたGX(グリーントランスフォーメーション)研究を発展させ、社会実装で世界を先導することをアウトカムとして目指します。

 

図1 Tokyo Tech GXI のオープンイノベーションネットワーク

GXI活動テーマ

GXIでは本学の特色を活かし、以下をテーマとして拠点活動を展開します。

活動内容

  1. グリーントランスフォーメーション(GX)研究
    • GX研究(1)炭素循環グリーン産業システム研究
    • GX研究(2)社会のGX化のための産官学・地域社会・市民と連携したエネルギーソリューション研究
    • GX研究(3)社会経済学に基づくGX化促進研究
  2. GX研究のための産官学連携によるオープンイノベーション拠点の整備
  3. 先進エネルギーシステムの実証研究プロジェクトの創生・推進
  4. GX実現に向けたグランドデザインの明確化とその実現に向けた道筋・政策提言
  5. 専門的な研究能力とプロジェクトマネジメント能力を併せ持つ研究人材の育成

CNのためのプロジェクトとして可能性のある分野例

  1. 再生可能エネルギー:太陽電池、風力など
  2. カーボンニュートラル:炭素循環産業、CCUS、炭素資源化、合成燃料、CO2回収
  3. スマートネットワーク、エネマネ:蓄電、蓄熱、DR、VPP、マイクログリッド、電力取引、エネルギー取引、エネルギーシステム最適化
  4. 水素、アンモニア:エネルギーキャリア
  5. バイオマス:植物工場、海洋バイオマス(微細藻類)
  6. 原子力・放射線・材料・測定
  7. 自治体連携:地域創成、地産地消に向けた連携活動

これらの拠点活動を産学官・地域・市民と連携し進めて参ります。

産官学連携委員会

近年の社会事象問題は一人での解決が困難であり他者と協力連携して分担しあうことが重要になっています。カーボンニュートラル、またそのためのグリーントランスフォーメーションはまさにその問題です。
Tokyo Tech GXI ではこの問題解決のために産官学連携委員会(IGAX,Industry-Government-Academia Committee for GX) を組織しました。
IGAX のゴールはGX のための産-学、産―産、産―官―学連携が創生されることです。各組織が有する特性、利点を相互に尊重し連携し、伸ばし、結果として世界が誰も成し遂げていないイノベーションがおきることを期待しております。そこでIGAX では産官学の連携のため最新のGX情報を提供し、その情報を会員間で共有することで産―官―学によるGX連携の加速を目指しております。そして価値ある連携にはGX課題の正しい把握と、目標設定が重要です。Tokyo Tech GXI のコミュニティネットワークを最大限に活用して情報、連携のための環境作りを進めてまいります。

IGAX を通して日本、世界に役立つGX技術が広がることを願っております。この方針にご賛同いただける方のご参画を大いに歓迎いたします。なお、事業運営として会費を頂戴していることをご理解願えますと幸いです。
ご入会の詳細はTokyo Tech GXI 事務局にお気軽にお問い合わせ願います。

産学連携員会へのご参加