研究内容
– 熱電気化学発電と強制対流冷却を統合した「フロー熱電変換」
電子素子や熱機関の効率的な運用や熱損傷防止のためには冷却が必要であるが,冷却時にエクセルギーの大きな損失が発生してしまう.これに対し,当研究室発の技術であるフロー熱電発電は冷却と共にエクセルギー損失の一部を電力として回収できる.現在は発電密度の上昇のため,熱電気化学発電に用いる金属錯体の探索,フロー熱電発電の新規システムの設計・製作等を行っている.
– 光子の高エネルギー変換「フォトン・アップコンバージョン」
光触媒による水素製造・人工光合成や太陽電池による発電等の太陽光利用は,これら半導体のバンドギャップエネルギー以下のエネルギーの光子群は利用できず,光エネルギー変換の効率を根本的に制限している.この制限要因を回避可能なフォトン・アップコンバージョンは,近年では実用に不向きな有機溶媒形態よりも固体形態が追求されている.当研究室では固溶体結晶を用いた新規系を開発し,極めて高い性能を実現した.