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村上陽一 研究室
高性能な固体CO2吸収材料の開発
村上陽一 研究室
高性能な固体CO2吸収材料の開発
研究の背景および目的
気候変動抑止とGX実現のためには低消費エネルギー・低コストなCO2分離回収技術が必須である。現行のアミン液を用いる化学吸収法は、溶媒の水の顕熱・潜熱と高い反応熱とが高コストに帰結し、政府目標の2030年に2000円/CO2×t台の達成は困難である。また、アミン液は腐食性と環境負荷が問題となる。本研究は現行技術の諸問題を解決する新世代の固体CO2吸収材料の創出を目的とする。
研究内容
低消費エネルギーには、吸着熱の低減が必須。しかし一般に、吸着熱を下げると、「速度およびCO2選択性」が犠牲になる。本研究は、固体吸収材としてCO2吸着サイトを高密度に具備する「共有結合性有機骨格(=軽元素のみからなる結晶性の多孔体」を創出することで、そのジレンマの回避が可能であることを示した(下図)。